1980年12月20日、米国ミネソタ州で
1台の車が道路を走っていました。

運転していたのはジーン・ヒリアード
という当時19歳の女性。

彼女は友人の家から雪の降る
深夜に帰宅する途中でした。

しかし、その夜はかなり
冷え込み、道路は凍結状態。

途中、彼女の車はスリップしてそのまま
側溝にはまると、完全に動けなくなって
しまいました。

周囲に民家はなく助けも呼べない
情況の中、冷え込みは増して
いきました。




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極寒の道を3キロも

このまま冷え込む車内で夜を明かす
わけにはいかないと考えたジーン。

友人の家まで歩いて戻る決断をします。

しかし外は雪も降っており、気温は
-30℃にまで達するまさに極寒の状態。

もともとミネソタ州はアメリカの北部、
カナダとの国境に位置する冬の冷え込み
が非常に厳しい土地。

ここまで冷え込むのも不思議な
ことではないわけですね。

息も凍るような雪道を歩いて
友人宅に向かった彼女。

舗装もされていないような道を
寒さに震えながら歩いていきました。

しかし、雪や吹き付ける冷たい風
によって徐々に奪われていく体力。

午前1時ごろ、ついに友人宅の前の
道路まで辿り着きますが、このとき
彼女の体力はすでに限界に達して
いました。

友人宅を前にしてそのまま
地面に倒れこむ彼女。

雪の降る-30℃の中をじつに
3.2キロも歩いていました。

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冷凍状態で発見

そのまま6時間、誰にも発見される
ことなく外気に晒されたジーン。

友人のワリー・ネルソンが発見した
ときには完全な冷凍状態でした。

彼女の表情からも「死んでいる」
と思ったとワリーは証言しています。

彼の車に乗せられて病院に搬送され
ますが、完全に凍った彼女は体温計も
入れる隙間がなかったのだそうです。

さながら冷凍マグロのような状態
でしょうか。

注射も打てず、瞳孔に光を当てても
対光反射が見られなかったといいます。

脈拍も1分間に10回程度。

もう「死亡」と判定されても
おかしくないですね。

奇跡の生還

凍った彼女の体を電気毛布で温めていた
ものの、医師をはじめ周囲の誰もが
もう助からないと思っていたのだ
そうです。

まぁ常識的に考えればそうでしょうね。

母親は彼女の手を握って
名前を呼び続けたのだそうです。

親としては藁にもすがる
思いだったでしょう。

すると午後1時、彼女の口から
「のどが渇いた」という声が。

まさに母親の願いが天に届いたのか
ジーンは意識を取り戻します。

そうして三日後には足も動かせる
ようになったという彼女。

集中治療室に6日間いたのち、
一般病棟に移ると49日後には
退院するに至ります。

退院時には脳や身体への後遺症も
ほぼなかったのだそうです。

医師も冷凍状態になって手足を
切断せずに済んだケースは初めて
だったと語っています。

以後、彼女の生還は文字通りの
「奇跡」のストーリーとして
語られるようになりました。

なぜ助かったのか?

では、彼女が助かったのは本当に
神の御業による奇跡だったのか?

じつは一説によると彼女の体に
アルコールが含まれていたことが
幸いしたのではないかと言われて
います。

どうも血中のアルコールが血液のみ
ならず器官の凍結や損傷を防いだという
ことのようです。

いやいや、そうするとジーンは
飲酒運転で事故って遭難して
生還したということになりませんかね?

なんというマッチポンプ。

まぁしかし、冷凍状態から
生還したのはまぎれもない事実。

“人間万事塞翁が馬”

やはり人の一生には何が起こるか
分からないということですね。

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