懲役刑を課された囚人たちが
刑に服する刑務所。

刑務官が四六時中、監視する中
殺伐とした空気の中で囚人たちが
過ごしているイメージがありますね。

しかし、タイの刑務所では囚人たちの
更生を目的にある変わった制度を
取り入れています。

それは同国の国技でもある
ムエタイによる更生プログラム
「プリズンファイト」です。




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早期で出所も?賞金まで!

タイの刑務所ではムエタイの試合を行い
勝った囚人は刑期が短縮されたり賞金が
得られるという特典がついています。

なんだか漫画にでも出てきそうな
弱肉強食の制度ですね。

ただし、こうした競技に
参加できるのは模範囚として
認められた囚人のみ。

刑務所内での素行が悪く、更生の見込み
の薄い囚人はいくら強くても
参加できないわけですね。

試合の対戦相手は外国人選手。

まぁ囚人同士で闘ったら怨恨などで
逆に刑務所が荒れてしまいますからね。

効果は?

タイの当局はこうしたムエタイによる
更生プログラムが病気や薬物乱用、
暴力といった問題を抑えることに
役立っているとしています。

狭い独房で鬱々としているよりも
スポーツに汗を流すほうが健康面や
精神面にもいいのは確かでしょうね。

実際に、麻薬の売人だった女囚人
シリポン・タウィスクは服役中の
2007年にWBC女子ライトフライ級王者
宮尾綾香を倒し世界王者となりました。

服役囚が刑期中に世界王者になる
なんてまさに前代未聞。

シリポンはこの勝利によって
10年だった刑期が6年に短縮され出所。

このシンデレラストーリーに
ハリウッドも動いたのだとか。

負けたのが日本人というところが
少しばかり悔しいですが、
すばらしい快挙ですね。

また強盗の罪によって懲役15年を
課されていたアムナット・ルエンロン。

警察に常にマークされていたほどの
まさに札付きのワルでした。

しかし、刑務所の暇つぶしで始めた
ボクシングで2007年に国内の
ライトフライ級タイトルを獲得。

それにより特赦を受けて刑期2年ほどで
出所するとその後はボクサーとして
活動するようになります。

そして、北京五輪やリオ五輪にも
タイの代表選手として出場。

プロとしても活躍し国際ボクシング連盟
IBFのフライ級王座を獲得し、
5度の防衛に成功しています。

上記の二人のような活躍はごく稀
でしょうけど、勝利を掴むための
努力の尊さや達成感は荒んだ人生を
歩んできた多くの囚人にとっては
いい経験となるでしょう。

こうした本格的なスポーツを取り入れた
更生プログラムは日本も検討してみても
いいかもしれませんね。

17061501

タイとムエタイ

ムエタイについては一説には400年以上
の歴史があるとも言われていますが、
タイで国技にまで発展した歴史には
ある人物が深く関係しています。

その人物の名はナーイ・カノム・トム。

タイでは「ムエタイの父」あるいは
「ムエタイの創始者」として学校の
教科書にまで取り上げられている
伝説的な英雄です。

1766年、戦士だった彼は侵攻した敵国
であるミャンマーの王によって
捕らえられ同国まで連行されます。

そして、王のための余興として
ミャンマーの戦士たちと闘うことと
なったナーイ・カノム・トム。

なんと休むことなく10人もの戦士たちを
次々に打ち負かしたのだとか。

まさに古今無双の戦士。

これに感銘を受けた王は彼に褒美として
二人の妻を授け、身柄も解放したのだ
そうです。

こうして彼は無事、祖国への帰還を
果たしたとされています。

こうしたナーイ・カノム・トムの伝説は
ムエタイの優れた戦士の罪を赦免する
タイの伝統を生み出したとも言われて
います。

まぁいくら強い戦士でも犯した罪が
消えるわけではないですけどね。

ムエタイですぐに出所できた
受刑者たちは特別待遇を受けた
わけですから、真っ当に更生して、
再犯などしないよう真面目に
生きてもらいたいものです。

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