2004年、ケニアの東部で125人もの
人々が次々に亡くなる事態が発生。

このとき亡くなった人を含め317人もの
人々に黄疸の症状が見られたとのこと。

一体なにが原因でこのような事態が
起こったのでしょうか?




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猛毒カビによる猛威

このような被害をもたらした原因は
アフラトキシンというカビが作り出す
猛毒によるものでした。

このアフラトキシンはアスペルギルス・
フラブス、アスペルギルス・パラシチクス
といったカビが生成するカビ毒です。

これらのカビは主に熱帯から
亜熱帯にかけて生息しています。

アフラトキシンは1960年にイギリスで
七面鳥が大量死した際に発見され
ました。

50年ほど前というとわりと最近ですが、
以前から存在自体は認められていたん
ですね。

アフラトキシンは大量に摂取する
ことにより肝障害を引き起こします。

それにより黄疸や高血圧、急性腹水、
昏睡といった症状が表れます。

また、肝細胞がんの原因物質でもあり、
B型肝炎感染者が摂取すると発がんの
リスクが高まるのだそうです。

まさに猛毒ですね。

この猛毒を生成するカビはおもに
トウモロコシや落花生、豆類、香辛料、
木の実といったものに発生する
のだそうです。

このケニアでの中毒事件では
カビに汚染されたトウモロコシを
食べたことにより集団で中毒症状が
発生したとのこと。

ケニアの国土の大部分は高地となって
おり、年間平均気温19℃の乾燥地帯
ですが、海沿いに行くと年間平均気温が
26℃の熱帯に変わります。

集団中毒となったのもインド洋寄りの
地域であり、湿気の多い環境下で
トウモロコシを保存していたことが
カビを発生させてしまったのでした。

また、ケニアではトウモロコシが
主食として食べられています。

そうした日常食であったことが
また300人もの被害を生んだ
一つの要因だったのでしょうね。

17052001

ほかの集団中毒の例

前述のとおり1960年にイギリスで
発見されたアフラトキシン。

その際には10万羽以上の七面鳥が
大量死を起こしたとのこと。

こんなにまとめて死んでしまったら
さすがに原因を探らずにはいられない
でしょうね。

ちなみにこの七面鳥たちは飼料の
ピーナッツが原因だったとのこと。

近年では1974年にインドでやはり
トウモロコシが原因により397人が
中毒症状を発症。

うち106人が死亡するという
大惨事となりました。

また1982年、じつは同じケニアで
20人が中毒を起こし12人が亡くなる
という被害が起こっていました。

このときの教訓が生かせなかったのか
とも思いますが、20年も経てばやはり
人の記憶は薄れてしまうということ
でしょうか。

2005年にはアメリカやイスラエルで
汚染されたドッグフードにより
50匹近い犬が死亡する事件が
起きています。

日本ではどうなの?

日本でも西日本以南にアフラトキシンを
生成するカビ菌は生息しています。

しかし、亜熱帯地域に比べれば
その割合は断然少なく、国産の食品で
中毒が起こった例は今までには
ありません。

では日本でアフラトキシン中毒を
心配する必要はないと思いきや、
しかし食料のじつに6割を輸入に頼る
わが国。

アフラトキシンに汚染された輸入食品を
口にする危険がないとは言えない
のです。

これを防ぐために日本だけでなく
世界各国でアフラトキシンの
厳しい基準が設けられています。

ちなみに日本では1キロあたり
10マイクログラム(μg)を超えると
食品衛生法違反になります。

じつは大々的に報じていないだけで
この基準値を超える輸入食品が国内でも
たびたび検出されています。

2015年にはオーストラリア産の
アーモンドから69μg/kg検出されました。

また、おもにナッツ類などでは基準値を
超えない程度のものはよくあること
なのだとか。

ということは我々も中毒を起こさない
程度には摂取しているのでしょうね。

ちなみに基準値を超えたものについては
工業用の糊などの食品以外の製品に
転用されるか、または廃棄されている
とのこと。

でも、さすがに煮たり焼いたりすれば
アフラトキシン中毒は防げるのでは?
と思いきや、熱には非常に強いため
ふつうに加熱調理しても効果がない
そうです。

もう汚染された食品は食べないという
こと以外に防ぎようがありませんね。

このように命をも簡単に奪って
しまうアフラトキシン。

日本だからと安心せずにこうした
カビ毒もあることを知っておいた
ほうがいいでしょうね。

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