米国サウスカロライナに住んでいた
ジョニー・ジャクソンくん(10)。

近所のプールで遊んだあとに帰宅すると
眠気を訴えてベッドに入りました。

1時間ほどして母親が様子を見に来ると
ジョニーくんはすでにグッタリしており
搬送された病院で亡くなりました。

そして、死因を調べてみるとなんと
驚くことに「溺死」だったとのこと。

ベッドに寝ていてなぜ溺死して
しまったのでしょうか?




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乾性溺水の恐怖

ジョニーくんはとても珍しい
「乾性溺水(かんせいできすい)」
という現象が起こったために
命を落としていました。

通常、気管や気管支に水などの液体が
浸入しようとすると、激しくむせて
異物を排除します。

しかし、気管や気管支から肺にまで
水が浸入してしまうと肺胞内で血液に
酸素を与えることが妨げられてしまい
低酸素状態に陥ります。

これが通常の「湿性溺水」です。

一方で乾性溺水とは水などが気管や
気管支に入りそうになることで喉頭部に
けいれんが起こって声門が閉じてしまい
低酸素状態に陥ることをいいます。

実際に肺の中に水が入っていなくとも
刺激によってノドの部分が絞まって
呼吸困難になるわけですね。

ジョニーくんもプールにいたのは
45分程度で、両腕には浮力補助具を
つけており、派手に溺れるようなことも
ありませんでした。

溺れてもいないのに起こるとは
まさに予測不能ともいえる恐ろしい
現象ですね。

ただ唯一、気づけるタイミングがあった
とすると「眠気」を訴えていたこと。

乾性溺水になると低酸素状態に
ともなう急激な眠気に襲われます。

ジョニーくんもプールからの帰り道で
付き添った母親に眠気を訴えており、
そこで注意深くジョニーくんを
見ていればあるいは命を救えた
かもしれません。

ただ、ベッドに入ったあとで母親が
気がついたときにはジョニーくんは
泡を吹いて心肺停止状態でした。

さらに乾性溺水が恐ろしいのは
水の量は関係ないということ。

一説には「スプーン一杯」の水でも
起こりうるのだそうです。

プールや海水浴どころか、雨に
濡れたあとでも起こりそうですね。

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対策について

もし、乾性溺水になってしまったら
すぐに救急車を呼ぶこと。

その間、無呼吸状態であれば
人工呼吸を行い、脈が取れない場合は
心マッサージも行う必要があります。

脳に酸素が届かなくなるとほんの
数分で脳細胞は変質を始め、
後遺症が残るか、悪ければ脳死に
至ります。

まずは呼吸と心拍を回復させる
ことが最優先ですね。

また、これからプールなど水に入る
機会が多くなる季節には、親御さんは
子供が水から上がったあとには十分に
注意したほうがいいでしょう。

特に眠気を訴えてきた
場合には要注意ですね。

まぁプールで泳いでくるとふつうに
疲れて眠くなるなんてよくある話
なので、すぐには判別が難しいですが、
眠った後もきちんと呼吸しているか
時々確認するといいでしょう。

そもそも乾性溺水になること自体を防ぐ
方法としては、喉頭をいきなり
冷たい水にさらさないこと。

徐々に水に慣らすように
したほうがいいそうです。

「いきなりプールに飛び込むな」
という子供の頃によく聞いた戒めは
正しかったわけですね。

ちなみに米国でのデータでは溺死者の
10~15%ほどがこの乾性溺水とのこと。

乾性溺水そのものがあまり知られて
いませんが、その死者が1割もいる
とは意外ですね。

ジョニーくんの母親は彼の死は
防ぐことができなかったとしたうえで、
乾性溺水についての情報を子供を持つ
多くの親たちと共有し、十分に
気をつけてもらいたいと願っている
そうです。

症例として多くはないとはいえ
こういった現象も起こりうるという
ことは知っておくべきでしょうね。

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