80歳という高齢ながら昨年
念願の歌手デビューを果たした
テッド・マクダーモットさん。

じつはアルツハイマーを患っており、
歌手デビューすることなど夢にも
思っていませんでした。




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YouTubeがきっかけに

テッドさんが歌手デビューすることに
なったきっかけは息子のサイモンさんが
YouTubeに投稿した動画でした。

2013年頃からアルツハイマーの
症状が表れ出したテッドさん。

症状は悪化する一方でついには
サイモンさんが息子であることすら
忘れてしまいました。

あるときサイモンさんが庭を
掃除しているとテッドさんが
「お前は誰だ?人の家で
何をしているんだ!出て行け!」
と掴みかかられたのだそうです。

実の息子としては父親のこの変貌ぶり
には耐え難いものがあるでしょうね。

こうして日を追うごとに暴力的になり
物忘れも激しくなっていくテッドさん。

しかし、歌を歌っているときは
非常に穏やかでハツラツとしている
ことにサイモンさんは気付きます。

そこでテッドさんをドライブに
連れ出してその車内で音楽をかけて
歌を歌わせるようになりました。

いつも歌っていたのは昔テッドさんも
歌っていたことのある歌手の
バックナンバーでしたが、やはり
歌詞は忘れている部分もあった
とのこと。

しかし、そうして歌を歌い、親子で
語らうことは非常にいいリハビリに
なったようです。

サイモンさんは元気に歌う父親を見て
その歌声を残したいと思うようになり
YouTubeへ投稿したのだそうです。

サイモンさんと一緒に歌うテッドさん
https://youtu.be/9UQ5mjFzHTA

張りのあるいい声ですね。

最初は知人の間で共有されて
いましたが、徐々に話題となり、
今や動画の再生回数は350万回を
超える大ヒットに。

サイモンさんもまさかこんなに反響が
あるとは思っていなかったそうです。

そうしてその反響がレコード会社の
幹部の知るところとなり、ついに
歌手デビューにまで至りました。

アルツハイマーのリハビリで始めた
ことがまさか歌手デビューに
つながるとは、まさに奇跡のような
ストーリーですね。

17051201

長年の夢が叶った

じつは若い頃は歌手をしていた
テッドさん。

といってもメジャーデビューした
わけではなく、地方のクラブで歌う
売れない歌手でした。

当然、歌手だけで生計は成り立たない
ため工場で働きながら、パートで
歌手活動をしているような状態
だったのだそうです。

そんな父親の姿を見ていて
子供の頃のサイモンさんは、
「恥ずかしかった」
と述懐しています。

まぁ多感な時期に父親が売れない歌手
なんてやっていたら、友達の手前、
恥ずかしいと思うのは無理からぬ
話でしょうね。

そうしてヒット曲もないまま
歌手活動を終えていたテッドさん
でしたが、期せずして齢80での
メジャーデビュー。

曲はあのフランク・シナトラの
「You Make Me Feel So Young」
をカバーしました。

やはり長い人生どこで何が起こるか
わからないものですね。

ちなみにサイモンさんは今振り返ると
過去のテッドさんの歌手活動について
「すばらしかった」と認めています。

年月を経て、夢を追っていた父親の姿を
素直に認められるようになったの
でしょうね。

アルツハイマーの支援へ

こうして期せずして歌手として
デビューを果たしたテッドさん。

息子のサイモンさんはこうして得た
収益をアルツハイマーの慈善団体に
役立ててもらいたいと考え、
団体の寄附サイトへ動画のリンクを
張るようにしました。

サイモンさん自身も病状が悪化する父に
対処できなくなったことを悩み、
団体から支援を受けていました。

今では歌手活動の収入はサイモンさん
たち家族とアルツハイマー協会とで
折半するようにしているのだそうです。

こういう慈善活動に積極的なところは
日本も見習うべきところでしょうね。

人々のために歌う

ただ、歌を歌うことで多少の改善は
みられてもテッドさんの病状が今後
回復することはありません。

むしろ悪くなっていくでしょう。

もはや息子であることも忘れられて
しまったサイモンさん。

しかし、アルツハイマーになってから
サイモンさんを他人だと思うように
なったことでテッドさんの口から直接
「息子は私の誇りだ」
という本音を聞くことができた
のだそうです。

発病前は決して口にしたことが
なかった言葉。

忘れられてしまったことは悲しい
でしょうけど、親子の絆は
むしろ深まったでしょうね。

夢が叶ったとはいえ、自らがメジャー
デビューしたことも理解していない
というテッドさん。

しかし、サイモンさんは

父が今までにやりたかったことは、
人々のために歌うことでした。
今、世界中の人々が父の歌を
聞いています。
父もそれを喜んでいるでしょう。

と語っています。

アルツハイマーを患いながらしかし
文字通り遅咲きの歌手デビューを
果たしたテッドさん。

その歌声はこれからも人々の
胸に響き続けるでしょう。

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